生理前のイライラや落ち込みとセルフケア

生理前になるとイライラ、無性に腹が立ってご主人、家族に無性に当たってしまう。
非常に憂鬱になったり、テンションがガタ落ちしたりしていませんか?

それは月経前症候群(premenstrual syndrome: PMS) かもしれません。

 

月経前症候群とは月経開始3~10日前に生じるイライラや落ち込み、憂うつなどに代表されるさまざまな症状が出現し、これらは月経がはじまると軽快あるいは消失するものを月経前症候群(以下PMS)と言います。

20代の88%の人にPMSの症状が見られ、発症率の高い順では
イライラ、乳房痛、眠くなる、食欲が増すといわれています。

〈代表的な症状〉
精神症状:情緒不安定、抑うつ、不安、眠気、集中力の低下、睡眠障害
自律神経症状:のぼせ、食欲不振・過食、めまい、倦怠感、頭痛、倦怠感
身体症状:腹痛、頭痛、腰痛、むくみ、お腹の張り、乳房の張りなど
症状はこれらにとどまらず、実に150にも及ぶといわれています。

〈原因〉
はっきりとはわかっていませんが、女性ホルモンの変動が関わっていると考えられています。

女性は男性とは違い、低温期~排卵~高温期~生理と変化する中で、ドラスティックに体内のホルモン環境が変化します。特に高温期の後半には卵胞ホルモンや黄体ホルモンが急激に低下し、その際に脳内神経伝達物質が変動し症状が出現するものと考えられています。脳内神経伝達物質はストレスにさらされた際にも異常をきたしますので、PMSの症状はストレスとも関連が指摘されていますし、ストレス時に出現する症状・反応によく似ているのはこのような理由からなのです。

〈治療〉
西洋医学的治療はピルなどホルモンを使用したり、抗うつ薬や抗不安薬など、また疼痛があれば鎮痛剤などが選択されます。

しかし一般的には、PMSで積極的に上記のお薬やホルモン剤を服用するという人は少ないと思われます。

ではこのような症状の人はそれぞれどのように対処しているのでしょうか

『大学生の月経前症候群(PMS)と日常生活習慣及びセルフケア実態』九州看護福祉大学の研究によると、日常生活に影響するPMS症状を持つ者で、セルフケア実践者は87%であり、その主な内容は、「十分な睡眠」、「気分転換」、「周りに”月経前”と言う」、「お腹・腰を温める」であったとしています。
この中で最も適用されていたのは、『十分な睡眠をとる』であったともされています。

しかし実際にはこのPMSを病気ととらえている人も少ないですし、先の研究(看護大学生の調査)においてもPMSそのものを知らない者は56.7%であったと報告されているのが現状です。

〈ここまでのまとめ〉

生理前のイライラや落ち込み、眠たくなる、食欲増進・低下などはPMSの症状の一つである。
20代の88%の人にPMSの症状が見られる。
実際にピルや精神薬を服用する人は多くない。
むしろセルフケアを実践している人が多いと思われる。

 

さてPMSの症状の強い人はなにより『自分を責めてしまう』ような傾向があります。

『あー、また旦那さんに当たってしまった~』
『あー、また子供に当たってしまった~』

『あー、またチョコレートどか食いしてしまった~』

そしてそれでまた落ち込むの繰り返しではありませんか?

さてここから本題。

鍼灸治療や自宅のセルフ灸でそれを改善しませんか?というのが今回のブログの趣旨です。

当院では妊活さんに鍼灸治療していますが、体調の変化の一つとして、

『ご主人と喧嘩することが少なくなった。』

『イライラするけどその度合いが以前とは違う。』

『イライラするけど自分でコントロールできるようになった』

などの変化を自覚される方が多いようです。つまりPMS症状の軽減がみられているということです。

鍼灸治療では脳内の血流改善や、自律神経の正常化、卵巣子宮などの血流を改善させたりすることでPMS症状が改善するのではないかと考えています。

三陰交などの自宅でのセルフ灸などでも有効な場合が多いのですが、臨床的には首や肩こりが強い人ほどPMS症状が増大する傾向にありますので、鍼灸治療でコリを軽減させておくこ とがポイントです。

 

〈セルフケアのためのツボ〉

PMSといえでども鍼灸学的には症状・体質などで必要なツボは異なります。

共通するツボ(三陰交・次髎・身柱・百会)

イライラタイプ(合谷・太衝)

落ち込みタイプ(照海・関元)

食欲増進タイプ(太白・足三里・中脘)

これらはあくまでも教科書的なツボであり、体やツボの反応を診てツボを決定する必要があります。

したがって、その人それぞれで、必要なツボはことなりますので、鍼灸師に一度必要なツボやお灸の仕方などを指導してもらった後にセルフケアをするとより効果的です。

一度試してみてはいかがでしょうか?

〈さいごに〉

PMSは周囲、特に既婚者であればパートナーにもある程度の理解が必要になりますし、すでに理解されているのかもしれません。

『わかってもらっているから私は良いのよ!』とするのではなく、PMS症状が少しでも軽減・改善するだけで、大幅にパートナーへの負担が軽減されるということを理解しておくことが必要なのです。

なぜならそれでパートナーとずっと仲良しで、しかも、もっと仲良しでいられるからです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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