つわりの鍼灸

つわりは妊娠中に起こる主に悪心嘔吐などのことをいい、とくに早朝空腹時が多いとされていますが、個人によってさまざまです。

つわりは妊婦の50~80%に起こりますが、50%は14週まで、90%は22週までに消失し、10%は22週以降も続いてしまうとされています。

さてそもそもなぜつわりになるのでしょうか?

免疫説、ホルモン説など諸説ありますが、現在では食欲を低下させることで血中インシュリンの濃度を低下させていること、食物内の毒素が体内に入るのを防いでいることなどにより胎盤形成がスムーズになっているのではないかという説が有力になっています。

研究によるとつわりが流産の確率を現象させているということが明らかになっています。

そもそも生体の反応には必ず意味があります。

つわり症状も上記のような大切な意味がありますが、必要以上の症状は鍼灸にて軽減(生体に必要な分は残存) させることはできます。それによって日常生活をのつらさを軽減 し楽しいマタニティ生活を送るというのが鍼灸治療の意味ともいえます。

使用する主な経穴は内関、裏内庭、豊隆、足三里というツボ。

基本は胃腸症状ということで胃の運動機能に関与する経穴が主になります。

また妊娠中ということでいわゆる卵巣子宮機能関連の経穴も併用することもあります。 いずれもその部位に反応があるところが治療点となります。
ただし研究によると内関というツボは患者さん自身の指圧やバンドが効果的となっていますので、セルフケア


さて今までのつわりに対する鍼灸治療は 「つわり症状を軽減させ、自然に消失するまでの時期を乗り切る」という報告がほとんどになります。
私の希望とすれば・・・ つわりの発症早期より鍼灸治療を行うことで、 22週以降もつづくとされる10%の割合が少なくなる。 (鍼灸してると消失する時期が早くなるんじゃないか?って思ってます) もしくは重症化(妊娠悪阻)の予防になるという報告があるといいなあって思う。 産科医にとってもそちらの方が「おっ!」って興味そそるんじゃないかなあ(QOLも大切ですが)

この手首のツボを押す。 つわり症状がつらい時だけではなく、調子の良い時も押しておくのがポイント!

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