メニエール病に対する鍼灸療法
メニエール病で回転性めまいに難聴と耳鳴が伴っておこるものを定型例いいます。
ただし回転性めまいのみ、あるいは耳鳴・難聴のみの場合は非定型例といいます。どちらも内リンパ水腫が原因とされていますが、なぜ水腫になるのかは不明とされています。
発作時はステロイドや利尿剤、吐き気やめまいを押さえる薬が処方されることが一般的です。
この疾患の場合はある日突然、回転性めまいが出現するため、仕事はもちろん、外出先や旅行先などでの発作への恐怖、不安感が常につきまといます。また無症状の時に予防的に薬を服用するのにも抵抗があり、発作を繰り返すようになります。
通常発作を繰り返すとどうなる?
初期には低音のみの聴力低下⇒進行すると全周波数の聴力低下や健側聴力も低下し、難聴、耳鳴り、補充現象などの症状が固定し不可逆性になります。したがって早期の診断・治療を始めることによって進行をくい止め、または治癒させることが重要になります。
したがってメニエール病に対しては、めまい発作をおこさないような予防的治療がすなわち、患者さんの日常生活の質を上げ、また聴力の低下消失を防ぐことになります。
治療法
急性期:基本的には対象療法となります。
7%重曹水点滴静注(~250ml)
鎮吐薬・抗不安・催眠薬・抗めまい薬・血管拡張薬・ビタミンB
ステロイドなどで治療対処することが多い。
慢性期:
生活指導・心理的アプローチと薬物療法などを組み合わせることでおおむね70%は発作予防に有効であると報告されています。
しかしストレス源を排除することや、心拍数100-120/分の運動を1時間以上週3回以上おこなうことが困難な方も多いのではないでしょうか?
そこで鍼灸治療が重要な役割をします。
セルフチェック首・肩がこる。特に起床時しばらくは特にその傾向にある。
エラがはっているように見える
口が開けにくい
舌の周辺がガタガタになっている
以上のような所見があれば特に当院の鍼灸治療が有効です。
難聴や耳鳴、めまい感などは1回/週程度の頻度で通院が必要です。
それらが消失すれば1回から2回/月程度の頻度で経過を観察し、徐々に通院感覚を開けていきます。
鍼灸治療はメニエール病にとても有効な治療法の一つです。当院の症例
症例:42才女性 専業主婦 やや細身
主訴:発症すると6~8時間持続する耳閉感・耳鳴り・嘔気をともなう回転性めまい
現病歴:
X-9年・・・症状出現(1~2回/年)
各科検査も器質的異常を認めず
メニエール病(耳鼻科)
X-3年・・・発作回数増える(2~3回/年)
X-1年・・・7月2回、10月~12月にかけて毎月発作出現
脳外科異常なし
耳鼻科再受診、メニエール病と診断
X年・・・ 5月に2回めまい発作
鍼灸院・整体院に通院も変化なし
耳鼻科系の鍼灸を希望し来院
治療:当院独自の耳鼻科系疾患のポイントに施術とよしま鍼灸院 予約メールはこちらから