鍼灸治療により耳鳴が改善した2症例 2017 日本東洋医学会北陸支部集会

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○豊島清史、田中良和、常盤和成
石川県鍼灸マッサージ師会

【目的】投薬治療で症状の改善が認められなかった耳鳴に対して鍼灸治療をおこない改善した2症例を経験したので報告する。

【症例1】56才女性

【初診日】X年8月17日

【主訴】左の耳鳴(時に頭鳴)

【現病歴】X年4月7日 左突発性難聴発症し入院治療。X年6月16日聴力回復し経過観察も左の耳鳴(時に頭鳴)が残存。一生続くなら死んでしまいたいと考えるようになる。

【その他症状および所見】左側頭筋部・左 >右頸部筋緊張・圧痛・THI56点(中度の耳鳴)

【治療】筋緊張+圧痛部位を指標に左下関・左完骨・左右天柱・左右肩井へ切皮から筋膜に達する程度の深度で置鍼

【経過】9/16(第5診)THI 20点、10/23(第7診)THI 6点 略治

【症例2】52才女性【初診日】X年4月7日

【主訴】右の耳鳴

【現病歴】X年3月ジムにて激しい運動した後に右の耳鳴出現し、耳鼻科医受診、投薬治療受けるも変化なし

【既往歴】X-15年 交通事故による頸椎捻挫、X-8年 顎関節症、X-3年 右急性難聴

【症状および所見】THI28点 頭痛・頚肩部の緊張

【治療】右側頭部や頚肩部の緊張・圧痛部位で耳鳴音が変化する部位を中心に置鍼

【経過】4/28(第5診)THI 16点、6/25(第10診)THI 0点 略治。

【結果】症例① 左耳鳴 THI 50点(初診)→6点(第7診)症例②右耳鳴THI 28点(初診)→0点(第10診)

【考察・結語】耳鳴を主訴として来院された症例に対し鍼灸治療をおこないTHIを指標に評価した。結果症状の改善を認めたことから耳鳴に対して鍼灸治療は有効であることが示唆された。また有害事象も認めなかったことなどから、投薬治療に抵抗を示す症例や投薬治療を希望されない症例に対しては鍼灸治療を試みても良いのではないかと考えられた。