円形脱毛症は類円形の脱毛斑を生じる疾患です。
さて円形脱毛症の原因はストレスによる免疫異常と言われています。
ストレス状態を自覚している方、そのようなイベントがあった方もいらっしゃれば、全くストレスを自覚していない方にも発症することもあります。過去、行く先々のクリニックでストレスのことを尋ねられたが、全く心当たりがないという方もいました。
しかしストレス社会といわれている現代においてストレスが皆無という方も少ないのではないでしょうか。そういった意味ではだれでも発症する可能性のある疾患とも言い換えることができそうです。
円形脱毛症になったら
円形脱毛症を発症したら(急性期)、まずは皮膚科などの専門外来で標準治療を行ってもらいます。
一般的には以下のような治療をすることになります。
ステロイド療法(ステロイドパルス療法・局所注射療法・内服・外用療法)
局所免疫療法・セファランチン内服療法・グリチルリチン,グリシン,メチオニン配合錠の内服療法・カルプロニウム塩化物の外用療法・ミノキシジル外用療法・冷却療法・紫外線療法・直線偏光近赤外線照射療法
予後
ガイドラインによると『単発型あるいは少数の脱毛斑(数個程度)の症例の場合,発症後1年以内は経過を観察するだけでもよい。』としています。
でも・・・
女性男性問わず、円形脱毛斑そのものが強烈なストレスとなり治癒過程を遅延、阻害する因子ともなることに注意する必要があります。
また専門のクリニックで通院している人が多いため、頻繁に通院することができないため、飲み薬や塗り薬のみの治療が主になり、その他の有効な治療、例えば冷却療法や直線偏光近赤外線照射療法などを継続しておこなうことが困難な場合もあるようです。
そこで1日でも早く治るために、スーパーライザーや鍼灸治療を始めませんか?
円形脱毛症は単発型・多発型・蛇行型・全頭型・汎発型に分類されますが、当院では単発型および多発型に対して直線偏光近赤外線治療器(スーパーライザー)を患部や星状神経節に照射する方法に加え、鍼灸治療を併用して治療を行っています。

〈当院での円形脱毛症の適応〉
- 単発型・多発型の方
- 症状が固定された方
- 医療機関で標準治療を行っているまた行っていた方
以上に該当する方に限らさせていただいています。
〈治療目的〉
- 早期の発毛を目指すこと
- 再発を防止すること。
当院での治療
直線偏光近赤外線治療(スーパーライザー)
脱毛局所に照射します。
交感神経ブロック目的で星状神経節へ照射します。
スーパーライザーの照射については日本皮膚科学会円形脱毛症診療ガイドラインでもC1(おこなってもよい治療)とされています。
直線偏光近赤外線照射による円形脱毛症の治療の試み
星状神経節ブロックについてはC2とされていますが、これは注射針でのブロックについて述べたものであり、スーパーライザーを使用することで、ガイドライン中に記載してあるリスク懸念はなくなります。
鍼灸治療
自律神経の正常化および免疫の正常化などを目的におこないます。
頭皮血流および局所免疫改善を目的に脱毛周囲におこなうこともあります。
またこれまでのストレスによる首肩コリなどを緩和させ頭部血流の改善を目指します。
鍼灸治療に関してはガイドラインでC2とされています。しかし研究がまだ少ないため有効無効とする根拠がまだない点でこのような評価になっています。しかし広く発毛効果に関しての報告がある点を考慮・評価してくれている内容になっています。実施方法, 評価方法を統一し,臨床試験で十分に検証されることが今後の検討課題です。
〈通院頻度〉
週に1回治療を行い、3か月後に評価します。
多くはその前に発毛が確認できます。
3か月後においても発毛が確認できない場合は治療中止としています。
円形脱毛症でお悩みの方は当院までご相談ください。